スキップフロア

スキップフロアとは、フロアの高さを半階層ずらして中階層をつくる間取りのことをいいます。

一般的にはワンフロアに数段ほどの階段をつくり、高さを変化させることでスキップフロアをつくります。このように段差を活かす間取りなのです。一般的な間取りは、空間を横に活用しますが、スキップフロアの間取りは縦の空間を有効活用できる点が大きな特徴です。空間を壁や建具で仕切るのではなく、段差を加えることで、ひとつの空間に緩やかなつながりを持たせた連続性のあるもうひとつの空間を作ることができます。

また、一般的な間取りは、間に廊下を設けることで空間を仕切ります。最近では人が行き来するだけの通路である廊下はデッドスペースとして考えられています。このスキップフロアの間取りであれば、段差によって間仕切りの役目を果たしてくれるため、廊下を設置する必要がないのです。廊下スペース分を居住スペースや収納スペースに充てることができ、その分広々とした空間を手に入れることができたり、収納スペースを充実させることができるのです。空間を有効活用しやすい間取りであるともいえます。縦の空間を活用するため視線の抜けが良く、面積以上の広さを実感できますし、空間に立体感が生まれることで空間のつながりを損なうことなく、しっかりと空間のメリハリも得られるのです。そのため家族が別々の場所で過ごしていても、互いの気配を近くに感じることができるため安心感が得られますし、個室で過ごしているかのような独立性も得られるのです。横の空間ばかりに注目してしまいがちですが、縦の空間も上手に活用してみるのもいいのではないでしょうか。